Stranger Ville編⑪
フィルターと防護服を手に入れ、単身研究所に乗り込んできたヴァルファー。
【防護服と組み合わせる】
改良防護服:これを着用していれば、秘密研究所の有毒胞子の中を無事に通り抜けられる。
完成した防護服を装備し、いざ研究所の深部へ。
扉を抜けた先の長い階段を下り、更に通路を進むと薄暗い広い部屋へ出た。
「な…なんだ、ここは!?」
様々な種類の実験体がサンプリングされた部屋は照明の効果も相まって素晴らしくサイコパスな雰囲気がある。
検体の中には町に蔓延っている植物とは明らかに違う種類のものも含まれていて、これが町中に放たれたらどうなるんだろうと正直なところ少しワクワクもしたが、それはそれで工具片手にエイリアンを退治するエンジニアが登場するような別ゲーになってしまいそうなので割愛。
部屋の右奥の通路を曲がると最奥の扉前の壁に蔦がびっしり覆っていた。
コレ、千切るとそこから赤い樹液が噴出すやつでしょ?
カードキーで扉を開くと中にボスがいた。
本体が出られないように電気柵で封じ込めているのか?
雌しべからレーザービームを打ってきそうな見た目だが、そんなことはなかった。
2階分の大きさがある。
画像では入ってきた扉の他にもドアが見えるが、カードキーを使えそうな選択肢も出ないので装飾用のようだ。
ボス部屋を開けるとそれがキーになっていたようで、さっきの実験体陳列部屋の機械が動かせるようになった。
材料が揃えば試作ワクチンが作れるらしい。必要な材料は胞子塊×5と謎の果実×1。
ボスには【挑発する】と【戦いを挑む】のコマンドがあったが歴戦の老兵ヴァルファーは(今回は)無謀な事はしない。
優先順位はワクチンの入手が先なのでボスの眼前から速やかに後退した。経験豊かな兵というものは退き際を心得ているものだ。
検体部屋の床をスキャンすると胞子塊が5つ出た。
しかし謎の果実を持っていないので来た道を戻る。
毒霧が充満していたはずのエリアが何にも無くなっていたので防護服を脱いでも問題ないのでは?と思ったが…
『ヴァルファー、それはお勧めしません。』
だそうな。
というか防護服が喋ってる。
ジャービスみたいなAIがついてるの?それはそれでワクワクする。
謎の果実を回収しに研究所を出るとまたもや脅迫文が出現。
“StrangerVilleを蝕む感染の源が明らかになりました。その正体は、研究所の奥深くに隠されていた巨大な植物「マザープラント」です。町を元の姿に戻すには、このモンスターを倒すしかありません!”
“感染への特効薬を見つけ出し、仲間を集めてマザープラントを倒しましょう”
家に戻ると謎の植物が増えていた。
町中では夫に続いてメレディスも感染しており中央通りをウロウロしている。
家の中でサイドワークを始めていたシドゥリに話しかけようとしたところ、新しい項目が増えていたが感染者なので選択できない状態らしい。
日光耐性を持っておらず昼間は外出できないので学校にも行けず、ほぼニートと同じような生活を送っていたシドゥリが自律でサードワークを始めていたことに感動するヴァルファー(プレイヤー)は一旦置いておいて…
日光耐性を持たないヴァンパイアにとっては感染して外を出歩き回ってしまう状況は死活問題である。
ちなみにシドゥリが感染してから幸いなことに「シはイか」を再度発症していないが冷静に考えてみると結構シビアだ。
ヴァルファーが急いでいる理由でもある。
「ああ、おかえり。どこ行ってたんだよ?」
「ちょっとな。それよりこのくらいの気色の悪い赤い実を見たことはないか?」
「もしかしてコレ?」
「そ、それか!!?何故お前がそれを持ってる!?」
「あの変な植物が庭先ででっかくなってて先端に付いてたから採った。そしたらまた縮んだんだけど。
欲しかったらあげるけどこんなんいるの?」
「…わしは急用ができたからまた出かける!いいか、絶対に外には出るなよ!あと変な物を触るんじゃあないぞ!!」
「へいへい。」