人魚姫 都会へ行く
今回、新しく登場するシムは人魚、ミー・チャウ。
彼女は歌を歌うことが大好きで、よく鼻歌を口ずさんでいたが壊滅的に音痴だった。
しかし生来、能天気な彼女は自分が音痴だろうと何だろうと気にしない。
大好きな歌で人間世界を縦横無尽に泳いでみせる、と家族の反対を押し切ってまで慣れない都会へやって来たミーは2足3文でも快適に住まわせてくれそうな物件を探していたところ、偶然女性限定のルームメイト募集の張り紙を見つけた。
更に張り紙の最後の方にはこう書かれている。
『音楽が大好きな人、大歓迎!』
ミーはその瞬間に、ここだ!と直感で即決した。
期待と緊張の半分ずつの心持でルームメイト募集のかけられていた住所を訪ねると—…
彼女はホリー。
ルームメイトの募集をかけたのはこの部屋の主である彼女だったらしく、ミーが歌手になる夢を胸に上京してきたことを話すと2人はすぐに打ち解けた。
ホリーもまた、シンガーになるべく上京してきた若者の一人だったのだ。
ホリーの元でルームメイトとして暮らすことになったミーだったが、もう1人のルームメイトもできた。
彼女の名前はキャシディ。
キャシディも音楽を志す若者の1人だ。
ミー、ホリー、キャシディ。
音楽という共通点を持つ同志の賑やかな共同生活が始まった。
ルームメイトだけでなく、少しアクのある近隣住民を含めた都会の集合住宅暮らしは、ずっとのんびりした海原で過ごしてきたミーにとって目新しい事と刺激が盛りだくさん。
少しずつ仕事の方も軌道に乗ってきて、ちょっと自信がついたりもした。たまに辛いこともあるけれど、陸に上がった人魚姫は元気に生活している。
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果たして、ぐうたら者の人魚姫は歌手になれるのか?
~次回へつづく?~